#080 味と真心の店 たかはし(練馬野菜ぎょうざ食べ歩きキャンペーン参加店)
高橋元さん・安紀子さん・亮さん
公開:2013.06.03
練馬野菜の餃子と
長野のぼたごしょうがコラボ!
6月1日から、練馬野菜ぎょうざキャンペーンが始まります! 「味とまごころの店 たかはし」は第1回からの参加店で、人気の野菜餃子をぼたごしょうを使った特製タレを付けていただくのが特徴です。
ぼたごしょうとは、信州に古くから伝わる珍しい夏野菜のこと。今栽培している農家はほとんどなく、とても稀少なものです。
元さん「ぼたごしょうをミキサーにかけて、醤油に漬けて1年寝かせたのが、ウチの特製タレです」
安紀子さん「これは店の看板と同じくらい大事な特製タレで、お客様に自信を持ってご提供しているんです」
もちろん餃子も手作り。一家総出で、3日で5000個! 練馬産野菜にこだわるので、旬の時期に一気に作って冷凍します。
餃子以外では、元さんがトンカツ担当、安紀子さんが漬物&惣菜&食材管理担当、亮さんが中華担当という役割です。
安紀子さん「煮物も、私は関東風に甘辛く、主人は薄口醤油と、味付けが違うの。常連さんは、『今日はお母さんが作ったのでしょ?』って、わかるみたいですね」
味付けの違いも、家族経営ならではの楽しさ。付け合わせの漬物などには、安紀子さんが育てた旬の野菜を使うことも多いと言います。
安紀子さん「どの植物がどんな病気に効果的か、研究するのが好きなのよ。イチョウの葉はウオノメやアルツハイマー予防に、ユキノシタはストレス解消に効果がある…とかね。季節によって違うけど、特に春の芽のものは身体にいいのでおすすめしています」
近所の農家から野菜をもらうことも多く、取材中も「あとで、フキ採りに来なよ」と声がかかりました。「ありがとう、そしたらキャラブキを作るわね」と安紀子さん。この親しいお付き合いは、開店当時の38年前から続いています。
家族、そして地域の人と
味と真心でつながる
一方で修業時代は、現代では想像できない厳しいものでした。
元さん「最初は下駄屋の“丁稚奉公”をしてたんだけどね。朝6時起きで、夜に帰ってもおかずがない。腹いっぱい食べられないのがつらくてね。そんな時、コックの募集を見つけて。12月31日、布団をしょって押し掛けましたよ(笑)」
元さん「仕事は6時から23時までと長かったけど、美味しいものが食べられたので、『こんないいところはない!』と感動しましたね」
今とは、食の価値が違った時代。そんななか出会ったのが、安紀子さん。終わる間際にすべりこむ、銭湯の娘さんでした。
安紀子さん「父親が、『真面目で仕事熱心な高橋なら、間違いない!』って気に入ってね。2人ともカタブツで、似てたんでしょうね(笑)」
元さん「その後、企業が経営するレストランを任されて。あの松下幸之助さんが来店されたことがありました。本で読んだ、彼好みのカレーを作ってお出ししたら、とても喜んでくださいました。後日、銀座でお寿司を御馳走になったという思い出があります。松下さんは日本を背負う素晴らしい方でした」
1975年に「味と真心の店 たかはし」を開店。その後、次男の亮さんが2代目となります。
亮さん「食べ物関係の仕事に就こうと、昔から思ってました。子どもの頃、家に帰ったら両親が二人ともいるのがうれしかった」
安紀子さん「オープンして38年目を迎えることができました。お客様に愛される店として私どもも幸せです」
家族、そして地元の人とのつながりといったあたたかさが店の味に表れています。
(2013年6月3日)
長野のぼたごしょうがコラボ!
6月1日から、練馬野菜ぎょうざキャンペーンが始まります! 「味とまごころの店 たかはし」は第1回からの参加店で、人気の野菜餃子をぼたごしょうを使った特製タレを付けていただくのが特徴です。
ぼたごしょうとは、信州に古くから伝わる珍しい夏野菜のこと。今栽培している農家はほとんどなく、とても稀少なものです。
元さん「ぼたごしょうをミキサーにかけて、醤油に漬けて1年寝かせたのが、ウチの特製タレです」
安紀子さん「これは店の看板と同じくらい大事な特製タレで、お客様に自信を持ってご提供しているんです」
もちろん餃子も手作り。一家総出で、3日で5000個! 練馬産野菜にこだわるので、旬の時期に一気に作って冷凍します。
餃子以外では、元さんがトンカツ担当、安紀子さんが漬物&惣菜&食材管理担当、亮さんが中華担当という役割です。
安紀子さん「煮物も、私は関東風に甘辛く、主人は薄口醤油と、味付けが違うの。常連さんは、『今日はお母さんが作ったのでしょ?』って、わかるみたいですね」
味付けの違いも、家族経営ならではの楽しさ。付け合わせの漬物などには、安紀子さんが育てた旬の野菜を使うことも多いと言います。
安紀子さん「どの植物がどんな病気に効果的か、研究するのが好きなのよ。イチョウの葉はウオノメやアルツハイマー予防に、ユキノシタはストレス解消に効果がある…とかね。季節によって違うけど、特に春の芽のものは身体にいいのでおすすめしています」
近所の農家から野菜をもらうことも多く、取材中も「あとで、フキ採りに来なよ」と声がかかりました。「ありがとう、そしたらキャラブキを作るわね」と安紀子さん。この親しいお付き合いは、開店当時の38年前から続いています。
家族、そして地域の人と
味と真心でつながる
一方で修業時代は、現代では想像できない厳しいものでした。
元さん「最初は下駄屋の“丁稚奉公”をしてたんだけどね。朝6時起きで、夜に帰ってもおかずがない。腹いっぱい食べられないのがつらくてね。そんな時、コックの募集を見つけて。12月31日、布団をしょって押し掛けましたよ(笑)」
元さん「仕事は6時から23時までと長かったけど、美味しいものが食べられたので、『こんないいところはない!』と感動しましたね」
今とは、食の価値が違った時代。そんななか出会ったのが、安紀子さん。終わる間際にすべりこむ、銭湯の娘さんでした。
安紀子さん「父親が、『真面目で仕事熱心な高橋なら、間違いない!』って気に入ってね。2人ともカタブツで、似てたんでしょうね(笑)」
元さん「その後、企業が経営するレストランを任されて。あの松下幸之助さんが来店されたことがありました。本で読んだ、彼好みのカレーを作ってお出ししたら、とても喜んでくださいました。後日、銀座でお寿司を御馳走になったという思い出があります。松下さんは日本を背負う素晴らしい方でした」
1975年に「味と真心の店 たかはし」を開店。その後、次男の亮さんが2代目となります。
亮さん「食べ物関係の仕事に就こうと、昔から思ってました。子どもの頃、家に帰ったら両親が二人ともいるのがうれしかった」
安紀子さん「オープンして38年目を迎えることができました。お客様に愛される店として私どもも幸せです」
家族、そして地元の人とのつながりといったあたたかさが店の味に表れています。
(2013年6月3日)
2013年度版
食べ歩きマップの表紙
ボリューム満点の餃子。
自家製漬物がついて450円
ぼたごしょう(右)で作った、
特製タレ(左)
たかはしの外観。
保谷駅北口から徒歩10分
元さんが作るトンカツは
フランス料理の応用。
「衣や揚げ方が、
普通と違うんですよ」
「おいしかった、ごちそうさま」
のひと言がやっぱり
一番うれしい、 と、
2代目の亮さん
東京都後援の
中華料理技術コンクールで
亮さんは、3回出場し
すべて優勝!
職人気質の亮さん。
我が子を見る目は
とても優しい!
話題も豊富な安紀子さん。
「お母さんファン」も多いと
お見受けしました!
高橋元さん
1933年長野県出身。家業は農家。早くに家を出て住み込みで働き、16歳でフランス料理店の見習いに。28歳でグリーンスタンプ株式会社(日本で初めてスタンプサービスを広めた会社)に就職。系列の長野にある国際スキー場のレストランなどを任される。1975年、40代で「たかはし」を開店。店の目玉である「ぼたごしょう」は、実家の姉が無農薬で育てたものを、特別に送ってもらっている。
安紀子さん
1940年、長野県出身。家業は銭湯。趣味は自家菜園など。21歳で結婚、3男1女に恵まれる。長男は大手レストランチェーン、次男は後を継ぎ、三男はドイツの地元レストランと、そろって食品関係に。
亮さん
1966年、大泉生まれ。寿司屋になるつもりが、知人の紹介で中華料理屋に就職。4年修業したのち、「たかはし」の2代目となる。今年で25年目。練馬で好きな場所は、小さい頃によく行った石神井公園。
味と真心の店 たかはし
練馬区西大泉1-33-4(水曜定休)
TEL 03-3924-4836
練馬野菜ぎょうざ