#055 「JA東京あおば」代表理事組合長
榎本 高一さん
公開:2011.04.28
練馬ブランドの商品で
農業を活性化へ!
5月、JA東京あおばでは練馬区発祥の地ビール「練馬金子ゴールデンビール」を販売します! 金子ゴールデンとは、現在国内で生産されている主要ビールの礎となった麦の品種です。日本のビールの親! と言っても過言ではないでしょう。このビール麦を復活させることとなったいきさつを、JA東京あおば組合長の榎本高一さんにお聞きしました。
「5、6年前になりますが、郷土の偉人である金子丑五郎氏の顕彰碑を建てようという話が持ち上がりました。氏は明治33年頃、練馬区豊玉で国産初のビール麦・金子ゴールデンを育成された人物です。当時は関東一円で栽培されるほど広まりましたが、現在では新しい品種に淘汰されほとんど作られなくなりました。そういったものを今、新たに見つめ直す時期がきているのではないかと。その時に顕彰碑を建てるだけでなく、ビールそのものを造ってみたんです。記念式典ということで、その時は1回だけの生産で終わってしまったんですが」
国産初のビール麦が練馬発祥だなんて、かなりインパクトがある話題です。これを機に、金子ゴールデンは永い眠りから目覚めたのですね。
「JAブランド、ひいては練馬ブランドの目玉を造りたい、育てたいという思いがありました。その思いの中には、私たち農協として、農家を守るためのひとつの手段にもなると考えているのです。高齢化や後継者問題、相続税支払いなどの問題をかかえ、農地の減少、農業が衰退している現状ですから。金子ゴールデンは作付の段階であまり手間がかからず、草丈が低いので倒れにくい特徴があります」
大きな期待を受けて、「練馬金子ゴールデンビール」が誕生! 今の時代に合ったビールを造りたい、とビールの製造会社に注文したそうですが、気になるお味は…!?
「ビン内で熟成させる製法で、コクと深い味わいがあります。味の表現は難しいので、この地ビールをぜひご自身で味わっていただけたらと(笑)。さらに金子ゴールデン麦を使って、麦茶、パン、クッキーを試作中です。こちらもぜひ商品化できたらと思っています」
榎本組合長の発想力、実行力に感心しますが、お話のどれも根本にあるものは、「消費者と農家をつなぐ農協として何ができるか」、という真摯な思いでした。
「農業がしっかりと成り立たなければ、農協じゃありませんから。最近では農業のことを知らない職員が増えているのも事実です。だから、若い職員に農業体験をさせています。農家の人と接し、農作物を育てることで、少しずつ意識も変わり始めたと思います」
父の教えは
「農家としてのポリシー」
「私が若い頃から、父に『農家は農家の本分を忘れてはいけない。いつまでもその気持ちをもち続けろ』と言われていました。自分が何をやるうえでも、基本は農家、それが一つのポリシーなんだと。自分の職業だと決めて、家業を継いだわけですから」
ご多忙な毎日ですが、休日は農園の仕事をされていると聞いてオドロキです。それでは休日ではないじゃないですか~!(笑)
「農協と農家、二足のわらじになってしまったので、自分の時間を削るしかないんですよね。ストレスも溜まらない性格みたいだし(笑)。なにより、お客様が植木を見にいらして、気に入った! と言われるのが一番うれしいんですよ」
都市農業が最近、注目されるようになってきましたね。
「もいですぐに食べられるイチゴやブルーベリー、さらに新しい試みとしてミカンやキンカンのような柑橘系の観光農園を、少しずつでも拡大していきたいと思います。また、練馬野菜餃子と練馬漬物、そして練馬金子ゴールデンビールで、練馬ブランドをつくる、制度改正を行政に働きかけるなど、私たち農協でやるべきこと、やりたいことがたくさんあります」
練馬に農業があるおかげで、新鮮で安心な生産物をいただける、我が街の自慢のブランドがあるって、素晴らしいことですね!
農業を活性化へ!
5月、JA東京あおばでは練馬区発祥の地ビール「練馬金子ゴールデンビール」を販売します! 金子ゴールデンとは、現在国内で生産されている主要ビールの礎となった麦の品種です。日本のビールの親! と言っても過言ではないでしょう。このビール麦を復活させることとなったいきさつを、JA東京あおば組合長の榎本高一さんにお聞きしました。
「5、6年前になりますが、郷土の偉人である金子丑五郎氏の顕彰碑を建てようという話が持ち上がりました。氏は明治33年頃、練馬区豊玉で国産初のビール麦・金子ゴールデンを育成された人物です。当時は関東一円で栽培されるほど広まりましたが、現在では新しい品種に淘汰されほとんど作られなくなりました。そういったものを今、新たに見つめ直す時期がきているのではないかと。その時に顕彰碑を建てるだけでなく、ビールそのものを造ってみたんです。記念式典ということで、その時は1回だけの生産で終わってしまったんですが」
国産初のビール麦が練馬発祥だなんて、かなりインパクトがある話題です。これを機に、金子ゴールデンは永い眠りから目覚めたのですね。
「JAブランド、ひいては練馬ブランドの目玉を造りたい、育てたいという思いがありました。その思いの中には、私たち農協として、農家を守るためのひとつの手段にもなると考えているのです。高齢化や後継者問題、相続税支払いなどの問題をかかえ、農地の減少、農業が衰退している現状ですから。金子ゴールデンは作付の段階であまり手間がかからず、草丈が低いので倒れにくい特徴があります」
大きな期待を受けて、「練馬金子ゴールデンビール」が誕生! 今の時代に合ったビールを造りたい、とビールの製造会社に注文したそうですが、気になるお味は…!?
「ビン内で熟成させる製法で、コクと深い味わいがあります。味の表現は難しいので、この地ビールをぜひご自身で味わっていただけたらと(笑)。さらに金子ゴールデン麦を使って、麦茶、パン、クッキーを試作中です。こちらもぜひ商品化できたらと思っています」
榎本組合長の発想力、実行力に感心しますが、お話のどれも根本にあるものは、「消費者と農家をつなぐ農協として何ができるか」、という真摯な思いでした。
「農業がしっかりと成り立たなければ、農協じゃありませんから。最近では農業のことを知らない職員が増えているのも事実です。だから、若い職員に農業体験をさせています。農家の人と接し、農作物を育てることで、少しずつ意識も変わり始めたと思います」
父の教えは
「農家としてのポリシー」
「私が若い頃から、父に『農家は農家の本分を忘れてはいけない。いつまでもその気持ちをもち続けろ』と言われていました。自分が何をやるうえでも、基本は農家、それが一つのポリシーなんだと。自分の職業だと決めて、家業を継いだわけですから」
ご多忙な毎日ですが、休日は農園の仕事をされていると聞いてオドロキです。それでは休日ではないじゃないですか~!(笑)
「農協と農家、二足のわらじになってしまったので、自分の時間を削るしかないんですよね。ストレスも溜まらない性格みたいだし(笑)。なにより、お客様が植木を見にいらして、気に入った! と言われるのが一番うれしいんですよ」
都市農業が最近、注目されるようになってきましたね。
「もいですぐに食べられるイチゴやブルーベリー、さらに新しい試みとしてミカンやキンカンのような柑橘系の観光農園を、少しずつでも拡大していきたいと思います。また、練馬野菜餃子と練馬漬物、そして練馬金子ゴールデンビールで、練馬ブランドをつくる、制度改正を行政に働きかけるなど、私たち農協でやるべきこと、やりたいことがたくさんあります」
練馬に農業があるおかげで、新鮮で安心な生産物をいただける、我が街の自慢のブランドがあるって、素晴らしいことですね!
(2011年4月28日更新)
練馬金子ゴールデンビール
発売告知ポスター
(画像クリックでPDFファイルが
開きます)
金子丑五郎翁
金子ゴールデン麦の育成に
成功した練馬区の偉人
豊玉氷川神社にある
「金子ゴールデン 発祥の地」
顕彰碑
練馬金子ゴールデンビールの
販売は5月9日!
限定生産なのでお早めに~。
農協の直売所でお求めになれます
すくすくと育成中!
まさに都市農業の風景ですね
空に向かって真っすぐ伸びる
金子ゴールデン
胸元に輝くバッジは
全農・よい食プロジェクトの
シンボルマーク
「笑味(えみ)ちゃん」
ダンディでセクシーボイスな
榎本組合長。
農業への熱い想いを語ります
1949年生まれ。生まれも育ちも練馬区南田中。先祖代々の農業を受け継ぎ、現在は植木農園を経営。2010年6月、東京あおば農業協同組合代表理事組合長に就任。練馬ブランドの立ち上げにも精力的に活動中。練馬区の中でお気に入りの場所は、なんとご自分の農園! 植木の成長を見ながら、園内をお孫さんと散歩するのが癒しの時間。根っからのファーマースピリットをお持ちです。
・JA東京あおばホームページ
・練馬金子ゴールデンビールのページ
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